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嘘〔4〕
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陽が沈んだ頃、家に着いた。
鍵を開けて中に入るとリビングから光が漏れていた。玄関に揃えられた内羽根式のシンプルな革靴を見て、慌てて靴を脱ぎ、足早に光の射す方へと向かう。
バンッーーー
「ただいまっ!」
勢いよくドアを開け、興奮気味に言い放つ。
「おう、おかえり。今日は遅えな。バイトか?」
「うん、まぁ、、、そんな感じ。兄さんはどうしたの?
この時間に家に居るなんて、珍しいね。」
「他社で会議してそっから直帰。
久々に車内で座ったわ。」
「そうだったんだ。良かったね、お疲れ様。」
煙草を吸いながらテレビを観る兄と、他愛もない会話をする。幸せな時間………
もっと早めに帰れば良かった。そう思いながら、夕食の準備に取り掛かった。
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