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この日
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1日かけて行われたテストがようやく終わり、葵と航は帰路についた。
「あのさ」
航は少し緊張した面持ちで聞いた。
「うちに遊びに来ない?」
いつもの笑顔で葵に提案する。
「どうした急に」
そんなこと言われるとは思っていなかった葵が、少し驚いたような表情で聞き返した。
「嫌ならべつにいいんだけどさ…」
「べつにいいぞ」
「そっかやっぱり……え?」
「行かねーの?」
「え?え?いいの???」
航は葵の予想外の言葉にとても驚いたようで、誘った当人にも関わらずひたすら口をぱくぱくさせていた。
「僕が断るって思ってたんだろ?」
「だって…」
航が口ごもるが、葵は無理もないと思った。
葵は基本的に誰かと遊ぶということをしない。
航には「母親が心配性」ということだけを伝えていて、葵の事情を知る航はとても納得していた。
それに2年も付き合いがあるにも関わらず、航の家に行きたいと言ったこともなかった。
それだけに、この返答は意外すぎるものだったのだろう。
「僕も航の家行ってみたかったんだ」
葵はそう言うと、また歩き始めた。
「お、おう!行こう!!!」
航もそれにつられて歩き出す。
こうして、葵と航は航の家へと向かっていった。
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