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なぜか懐かしい
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「…あ、の、青木さん。あの人…」
指を差すと青木さんがつられて見やる。
ああ、と一度頷いて、また人の良い笑顔を覗かせる。
「本田さんだよ。」
「本田さん…」
呟いても、特に記憶に響かない。
だけどなぜか、なぜかその姿が懐かしい。
「丁度いい、本田さんにも挨拶に行こう、ねっ?」
青木さんに連れられて、本田さんの元へ。
少し高そうなスーツに身を包み、不思議なオーラを身に纏っている。
「あ、青木さん」
「こんにちは本田さん。こちら、新人の」
青木さんに微笑んだ本田さんは、イケメンと言うには少し童顔で、しかし整った顔立ちをしていて、かっこよかった。
…上司に童顔って失礼だな。言わないでおこう。
「高嶋といいます。よろしくお願いします。」
「高嶋くん…本田祐太郎です。よろしく」
少し見上げたその顔が、フルネームを口にしてくしゃりと歪んだ。
笑顔が、かっこよくて、羨ましいと思った。
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