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呑みに行きました
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「…高嶋くん、お酒はほどほどに、だよ」
「大丈夫ですってー俺強いですから」
追加を何回頼んだのかなんて忘れた。
実際俺は酒に強いし、本田さんとの話が弾んで、空いたジョッキの数も結構なものだった。
「そんなこと言ってるとお財布が空になっちゃうよ?」
「大丈夫ですー給料日後なのです!」
「もー、困ったちゃんだなぁ」
苦笑する声が聞こえて、顔をあげるけど
表情ははっきり見えなかった。
出よう、と声が掛かる。
「はぁい…ちょっとトイレ行ってきますー」
「転ばないでねー」
トイレに行って、鏡を覗き込む。
赤い顔は完全に出来上がった酔っ払いだ。
冷たい水で顔を洗うと多少は火照りが治まったように思える。
…さすがに呑みすぎたか。
部署が違うとは言え上司と呑みにきて、これはないかなぁ…
トイレを出ると、俺の鞄を持った本田さんが待っていてくれた。
「あ、すみません…」
「いーよ、ほら行こう」
出口に向かって歩く背中、未だに分からないけれど懐かしい背中。
その背中を追いかけて、会計をスルーして…スルーして?
「本田さん?お会計は…」
「ああ、払っといた。」
さらりと言って、扉を押す。
え?
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