アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
中森洋輔という男
-
「何、俺狙われちゃってんの~?」
ふざけた調子で中森に笑いかける。
まぁ俺はそこそこモテてきたから仕方がないか、とか言っちゃって。
「どうだか…」
「そこは頷けよ」
急に真面目な顔をして俺の言葉を否定してくる。
ちょっと傷ついた。
嘘だけど。
「んで、彼女いんの?」
「いない」
「好きな人は」
「いない」
仕事を覚えるのに精一杯で、この半年はそんな余裕なかったし。
最後の1本をつるっとすすって、中森を見るとなにやら携帯をいじっている。
黒のガラケーだ。
いまどき珍しいな。
「なにしてんの?」
「岩瀬さんに、高嶋は今フリーですよっと」
「うわー怖い俺岩瀬さん怖い」
「俺も怖い、許せ」
「あ、まさかお前俺を売ったのか…?」
「好きな人いるって言ったらフリーの新人紹介しろって言うから…」
フリーの新人ってところがまた物言えぬ恐怖を醸し出している。
なんだ…?
会社の人間にはもう素性を知られている、とか…?
何にしろ怖いわー。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
19 / 20