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12 姫と神獣3
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『姫、よくここに…………。
我らは、心から姫が舞い戻られるのを長い間まちのぞんでいました。』
深夜にもたれながら、膝の上にいる耳がウサギで尻尾がリスのように大きい動物を撫でた。
思い返すと僕は死んだんだ。あのとき、義父に何処かから落とされて…………。
死んだはずなのに何でここで、生きているんだろか。
…生きているのだろうか?
夢のような世界。頬を引っ張ってみても痛みはあり余計にわからなくなってきた。
『姫。水浴びをしませんか?』
深夜は言いにくそうに体が汚れていると言った。
僕は、彼が言うように汚いだろう。引き取られてからお風呂に入ったとことはなく、水を頭からかけられたことはあるが、身体を洗うためのものではない。
深夜の言う通り身体を洗いたい。でも…………
「…………身体は洗いたい。でも…………、足動かなくて、あと目も見えないから…………ごめんね」
僕の背もたれになっている深夜は相当驚いているようだった。
ノソっと深夜がゆっくり立ち上がり、代わりに大きなヒョウが深夜と同じ体勢になり僕の後ろで横になった。
「なんてことだ…姫…しば…」
深夜はどこかに行ってしまった。
何かを話していたが途中体が離れてしまい聞き取れなかった。
膝の上にいるウサギのような動物からは何も伝わってこなかった。
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