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㉞ 力があるとは?10
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最近、おかぁさんに会ってない。
最後に見たのは血を吐きながら咳をしたおかぁさんでラウおにぃちゃんが部屋に運んでいく姿。
おかぁさん大丈夫かな。
不安になりおかぁさんの部屋の前をウロウロするのは1回どころじゃない。
けして防音では無いこの部屋からはおかぁさんの咳が休む間もなく聞こえてきた。
私は聞きたくなくてリビングに向かう。
リビングにはラウおにぃちゃんが作った昼ごはんの乾燥した肉と、おかぁさんのためだろう柔らかめにふやかした肉。ルカおにぃちゃんには水のようなものが用意されていた。
ルカおにぃちゃんは肉とか、そう言った生き物を食べる事ができないみたいで、どうにか食べさそうといろいろするたんびに苦しそうに吐いていた。
だからルカおにぃちゃんはいったんだ。
「僕はなくても大丈夫。」って。
そんなのラウおにぃちゃんが許さない。
ラウおにぃちゃんはどうにか最初の方は頑張ってたんだけどどれも受け付けない。
ルカおにぃちゃんが可哀そうになって今は葉から抽出したエキスを飲んでるの。
どこからかラウおにぃちゃんが持ってくる。そんなに量は無いけれど、涙歌おにぃちゃんには「ありがとう。もうお腹いっぱいです。」とすぐに言っちゃうの。
ガタンと扉が閉まる音がして見てるとおかぁさんがいた。
少し見なかっただけですごくやつれていた。
「おかぁさん大丈夫?」
あまりにも顔色が悪いおかぁさんに声をかけずにはいられなかった。
おかぁさんは苦しそうに頷いた。
咳き込むたびに痛むのだろうか。
胸をギュと手が白くなるほど強く握っていた。
徐々におかぁさんが弱っていく姿を見てきた。
怖い。
おかぁさんは息をつまらせ膝を抱える。
こんな姿見たことない。ここまで酷くはなかったのに。
座っているのもやっとり
体が傾き床に倒れた。
真っ青な顔色。口から血。
疫病の特徴のごげ茶色の痣
「おかぁさん!!!」
誰か助けて!
お父さん!おにぃちゃん!
部屋にいるだろうおにぃちゃん達のもとに走る。
「おかぁさんが倒れた!!」
そう言っておにぃちゃん部屋に入る。
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