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「あーもう、好き」
「っえ?!」
「?」
その言葉に俺が異常に反応して驚いたから、亮もびっくりして頭の上で?を出した。
「好き」
亮の低い声が耳元で響いて、俺を抱き締める力もぎゅっと強くなって、ドキン、と異常なくらい心臓が跳ねた。
亮が好きだと言ってくれることに対して、信じてない訳ではないが、そう言ってもらっても、素直に喜べないのだ。
こんなにもカッコよくてみんなにモテモテで、女子だって選び放題なのに、何故こんな平凡な、ましてや同性の俺を選ぶのだ。
「俺は嫌い」
俺は亮の背中に回した手をぎゅっと強めて言った。
亮のことは嫌いじゃない。じゃあ好きなのかと聞かれれば好きだが、それはあくまで友達として、だ。
亮と同じように恋愛として好きなのかと問われれば、わからない。
好きじゃない。絶対に違う。
だけど、こんなにもぬくもりが心地いいのは何故だろう。こんなにも亮を求めてしまうのは何故なのだろう。
早く手放さなきゃいけないのに、なかなか離れてくれないこの感情。
俺はどうすればこの感情から離れることができるのだろうか。
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