アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
07 (亮side)
-
※ここまでの話を亮視点でざっとまとめて書きました。
長文です。読まなくても本編に特に支障はありません!
クラゲと出会ったのは、春。
宮崎から越してきたというクラゲは、まぁなんというか、普通の奴だった。
隣の席だからといって、学校案内を任され、めんどくさくて屋上に案内した。
屋上は俺のお気に入りの場所で、普段立ち入り禁止のため、俺以外誰も入ってないと思う。
そこに転校生のコイツを連れてきたのはただめんどくさいというだけで深い理由はなかった。
だけど俺のお気に入りの景色を嬉しそうに眺める横顔に、俺はなんだか嬉しくなった。
そのせいか、さっきまで普通だなんて思ってたけど、よく見ると可愛く見えてきたのだ。
クラゲは俺のことを見つめてきたから「見てんじゃねーよ」って言ったら「見てない」とか言いやがって、面白い奴だなと思った。
だからなんとなく、名前をいじってみた。
自己紹介でちゃんと聞いてたからわかってたけど、なんだかいじりたくなった。
海月をクラゲと間違えると、クラゲはものすごく怒った。
へぇ、かわいー…
よく考えると、こいつが転校して来て最初に話したクラスメイトって俺なんだよな、って思うと急に独占欲が湧いた。
基本友達だってそんないねぇし、友達って呼べるのなんて弓弦くらいだし…。正直友達作んのとかもだるいと思ってた。でもまぁこいつとなら、なんか友達になってみたいかも……とか思った。
まだ転校してきたばかりだし、まだ会って1時間も経ってないけど、色々知りたいと思った。
怒った時の反応はわかったから、他にはどんな反応をするのか知りたくなった。
だからキスしてみた。
だから、というのは間違いかもしれない。
単純にこいつとキスしたくなった。
クラゲは何が起こったのか理解できないみたいでポカンとしていた。
俺はそんなクラゲを置いて余裕そうに屋上を出てったけど、実は俺の方が余裕がなかったかもしれない。
さっき会ったばっかなのに、キスした瞬間、心臓の奥からふつふつと何かが込み上げてくるみたいだった。
唇、柔らかかった。可愛かった。
やべーなんだこれ。うわ、なんかすっげえ、なにこれ、なんか俺、アイツのことすげぇ好きかも。好き?好き…?
いやいや、好きって……
アイツ男だし。何言ってんだ。
でも……クラゲのこと、もっと知りてぇかも。
それから俺は、クラゲをすっかり気に入ってしまった。
自分で言うのもあればけど、俺はモテるらしい。
高校に入ってもう何回になるかわからないほど女子に告白されてきた。もちろん全部断ってきた。
女子の見分けがわからない。誰がいい女なのか、何が可愛いのか、どれもたいした女に見えないし、正直鬱陶しい。
だから俺から何かしたいと感情が動いた奴は、クラゲが初めてだった。
俺、女は嫌いだけど、別に恋愛対象が男とかそういうんじゃねぇし……。つかなんであんな普通の奴…まぁよく見ると可愛いけど。、
まぁ好きってこんなもんだよな。
ただ単純に、見ればすっげー触りたくなるし、からかって怒らせたいし、笑わせたいし、ただ一緒にいたい。
クラゲのおかげで、めんどくさかった学校も、行くのも楽しみになっていた。
そして球技祭の時、
3年の奴らのせいで怪我したクラゲ保健室に連れていき、2人きりになり、俺は少し理性が飛んでいた。
ソファに座って、距離が近くて、クラゲの匂いがして、止められなかった。
かわいー。触りてぇ。
だけどキスだけじゃなく体を触ったら、クラゲはとろとろになってたくせに、怒って俺を殴って出ていった。
けっこう痛えし……
あーやりすぎたなと思った。
嫌われたかな……って、少しショックを受けたりした。
それから、しばらく避けられてた。
昼休みは一緒に飯食いたいから、女子の呼び出しとか断ってたんだけど、クラゲには嫌われてんだろうなーとグタグタ考え込んでると気づけば3人くらいの女子に腕を引っ張られていた。
女子は相変わらずのウザったさだった。
やたら高い声でアピールしてきたり、胸を強調してきたり、気色悪い。
クラゲがいい。クラゲと話したい。あー触りたい。
俺の頭の中はクラゲのことでいっぱいだった。
そして雨の日、ちょっと図書室に寄ってから帰ったので、帰りが遅くなったため、外は雨が降ってしまった。
傘をさして家まで歩いてたら、後ろでどちゃーん!とすっ転ぶ音がした。振り返るとそこにいたのはクラゲで、気づくと体が動いていた。
とりあえず濡れた体をどうにかしないとと、家に連れていった。
特に下心とかはなかった。どうにかしてやらなきゃの一心だった。
まぁ話す場が出来たかも、とは思った。
俺の服を貸してやるとぶっかぶかで、爆笑した。
彼シャツ……ってこーゆーのだよな…なんて思った。
ソファに座って、避けてた理由を聞いた。
まぁ、触られたのが嫌だったとか、そういうこと言われっかな〜と思ってたけど、クラゲの口から言ったことに、俺は驚いた。
クラゲは触られるとドキドキするとか体おかしくなるとか、そういうことを言ってきたのだ。
びっくりした。
同時にクラゲへの想いが抑えきれなくなり一気に溢れた。
なにそれ。
もー。無自覚に誘うなよ……
つか、なんだよ。嫌われてなかったんだ。俺。
可愛すぎる。好きすぎる。好きだ。好き。
俺、クラゲのことが好き。
ソファに押し倒してキスして、とにかく気持ちが口から漏れてた。
クラゲはびっくりしてたし、ちょうどタイミング悪く電話がかかってきて返事ももらえなかった。
それからテスト期間に入り、俺はクラゲと一緒にいるいい口実を思いついた。
勉強を教えてもらうのだ。
勉強は嫌いだししたくないけど、クラゲと一緒にいたくて放課後教えてもらう事にした。
クラゲの教え方は上手いし、なんだか楽しくなってきたのは本当だった。
なにより、問題が合ってるとクラゲは満面の笑みで俺よりも喜んでくれた。
それがもう嬉しくてたまらないし、クラゲの笑顔が可愛くて仕方なかった。
だからつい……触りたくなって、我慢が出来なかった。
目の前で、俺の手で、気持ちよくなっているクラゲがものすごく可愛い。
本当はもっと先まで、全部したいけど、あいにく学校だったため、我慢した。そして絶対に断られるだろうな〜とダメもとで家に誘えば、クラゲは何も言わなかったけど、赤くとろんとした顔で、俺についてきた。
嬉しくて、はやくクラゲが欲しくて家に着くなりベッドに押し倒した。
クラゲも、同じ気持ちなのかな……なんて嬉しくなって、俺は最後までやるつもりでいた。
なのに、クラゲが急に泣き出したのだ。
普段そういう用途で使わないところを触ったから、驚いて泣いたとか、痛かったとか、そういうことだと思った。
そりゃそうだよな。あんなとこ触られたら、びっくりするし、怖いよな……
まさか泣かせてしまうとは思ってなくて、やりすぎた……と、俺はひどく後悔した。
その次の日、クラゲは学校を休んだ。
俺のせいだ……
あぁ、せっかく仲直りして、一緒に過ごす口実まで作ったのに、何してんだろ俺……
クラゲを前にすると、自分をコントロール出来なくなる。
今度こそ嫌われたかな……あんなことして、引かれたかなあ……そう思ってた。
けど次の日来たクラゲは、真っ先に謝ってきた。
だから俺も謝って、「もうしない」と言って約束した。
そして嬉しいことに、また勉強を教えてくれると言った。
それから放課後は図書室で2人で過ごした。
クラゲへの想いは募る一方だし、触りたくてしょうがなかった。
あれから、手でもどこでも、互いの体に触れることに、俺もクラゲも、異常に反応した。
ついつい触れちゃうと、いかん……と自分に言い聞かせ、理性をコントロールした。
そんなある日
勉強しててすっかり遅くなってしまい、あたりは暗くなって星がでていた。
少し後ろを歩くクラゲが俺を見つめてるもんだから何かと問うとびっくりして早口になって噛んで、もう可愛すぎるもんだから、思わず吹き出してしまった。
すると馬鹿にしたと思ったのか、怒って俺をバシバシと叩いてきやがったから、止めようとクラゲの腕を掴んだ。その瞬間
思わず体勢が崩れて顔が近づいてしまい、ひさしぶりの至近距離で見るクラゲの顔に、俺は思わずキスしてしまいそうになった。
それを必死で抑え、離れようとすると、驚くことにクラゲの方が抱きついてきたのだ。
びっくりしすぎて心臓止まるかと思ったけど、一度体を離した。すると、クラゲの体が微かに震えてるのがわかった。
あー、こいつマジで可愛すぎ……
勇気出して頑張ってくれたんだろーな。やっべ超絶嬉しい。
俺が抱きしめて返していいか確認すればクラゲは頷いた。
だからぎゅっと抱き締めると、ひさしぶりのクラゲの感触に匂いに、もうどんどんその思いは溢れた。
するとこの前のことを、触られるのが嫌だったわけじゃない、と言ってきた。
それってもうなに……誘ってんの?
俺の心臓の音もやばいけど、クラゲの心臓の音がすっげぇ聞こえてきて、びっくりした。
こいつ、絶対俺のこと好きじゃん……
早く言えばいいのに……
って、それを口にしたらクラゲは真っ赤になってぷんすか怒って走っていってしまったけど。
あー。俺の可愛いクラゲちゃん。
まだ出会って3ヶ月だけど、こんなに夢中になるとは思わなかった。
青空の下で好きになって、星空の下でもっと好きになった。
これから、もっと一緒に過ごしたい。もっとめちゃくちゃにして、めちゃくちゃに俺を好きだって言わせてやる。
絶対に。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
44 / 224