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「「きゃーーーーっ!!!!時雨くーーーーん♡♡♡♡がんばってーーーーっ!!!!」」
障害物競走に出る時雨は待機列に並んでいた。
並んでいるだけで女子からのこの歓声…
「しーちゃんむかつくぅ…」
時雨は爽やかな笑顔を浮かべて女子たちに手を振っている
それをじとーっと見つめる俺たちに気づくと、ぱあっとめちゃくちゃ嬉しそうに手を振ってきた。
「時雨って、俺達のこと大好きだよね」
「うん。女子にモテすぎなのはむかつくけど、良い奴だよね。しーちゃんは。」
時雨はいつも女子にちやほやされてる時より、俺達といる時の方が嬉しそうにしている。
そういう素直なところが、時雨の本当に良いところだと思う。
「でも、素直すぎるから、変な女に騙されたりしないといいけどね」
弓弦が妙に真剣な眼差しで、いつもより低いトーンでそう言ったから少しびっくりした。
変な女に…騙される…?
この時の俺は弓弦の言ったこともあまり気に止めず、まさかそんなこと。と他人事のように思っていた。
だから、気づきもしなかった。
俺達と、時雨を見つめる一人の女の存在に。
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