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新たな歪み
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体育祭も終わり、季節はもうすっかり秋らしくなっていた。
「海月また明日ね」
「うん、また明日」
普段の生活に戻り、いつものように朝学校へ行って授業を受けて、友達も昼めしを食べて…
まだ亮は学校に来ていない。
クラスでも、亮の話題が出ることはなくなった。まるで最初から何もなかったかのように。
俺も少しは、楽に生活出来るようになった。
時間が解決してくれるって、こういうことなんだな。と。
最初は亮に会いたくて仕方なくてすごく辛かったし、教室の隅の一つ空いた席に違和感を感じていた。
まだ足りない感じが残るものの、朝香さんとのこともあり、亮が今それで幸せなのならそれでいいと、思えるようになった。
亮に告白すらしてないけど、この気持ちはきっと失恋…なのかもしれない。
みんな、失恋をしても立ち直って、前を向いて生きている。
だから俺も、亮と過ごしていた日々を思い出にして生きていく。そう決めた。
また亮が戻ってきたら、また友達になるんだ。
…なんて、そんな事を考えながら帰り道を歩いていた。
そしてそれは、彼らも同じだった。
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