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04 (亮side)
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2ヶ月…
クラゲと会えなくなって、学校にも行けなくなって約2ヶ月が経った。
文化祭も、体育祭も終わったのか…
1年の時は興味ないしサボろうかと思ってたくらいだったけど、今年はクラゲと一緒だから内心、少し楽しみにしていた。
そんなこと、今更考えても仕方ないのに。
アイツ、今何してるんだろ…もう、俺のことなんて忘れちったかなあ…
と、クラゲのことを考えながら、窓の外の味気ないコンクリートだけの殺風景な景色を眺めていた。
その景色は、すぐに暗闇へ消えた。
「りょうちゃん起きたのね」
朝香がカーテンを占め、俺の上にまたがった。
するっと朝香の細い指が俺の頬を撫でた。
目が合うと、ニコッと笑った。
俺は、笑い返せない。笑うことなど、もう出来なくなった。
「りょうちゃん、愛してるって言って?」
そう言い、俺を真っ直ぐに見つめる朝香の目は、やつれていた。
首に回った腕も、細くて弱々しい。
俺も朝香もこの2ヶ月で変わってしまった。
変わらないのは、朝香の俺への、愛。
俺は小さく、掠れた声で言った
「愛してる」
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