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杏奈は先生の所に行ってなおが俺の所に来る
そして俺の所に来たなおが俺の顔を覗き込むように話し出した。
「なんで、さっき話変えたの?」
「ぇ…いや、嫌かなって」
「俺が一人っ子って言ったんだし
かんなちゃん気にしすぎだよ〜?www」
「………ごめん」
明るく振る舞うけど、きっと心の中じゃ
傷ついてる。そして自分で話を振ることで
他人に傷つけられてないって思い込むんだ…。
自分で話したんだから、自分で決めたんだからと…、なおがどんな人間なのか理解してきた。
「でも、ありがとう…」
「…え?」
「気にしてくれて、ありがとう」
ありがとう、そう聞くだけで
すごく嬉しくなる俺は単純なのだろうか。
きっとこんな気遣い迷惑だろう、それでも
礼を言われた事がすごく嬉しい。
しばらくして杏奈が帰ってきた、
俺の後ろに隠れるのはこの先生を敵視しているからだろう。
お姫様抱っこ…そんなに根に持つ事なのか…。
でもたしかに男なのに誰かにお姫様抱っこなんかされたら屈辱的だろう…
「えー、なんで望月くん
逃げちゃうのー?こっちおいでよー!!」
「……神奈、もう帰ろ」
「えーーーー!!あんなちゃん
帰っちゃうのー?だめーー!!」
似た者同士が同じように杏奈に問いかける。
杏奈はこーゆー人達に好かれるのか?
そう思い杏奈の顔を見たら、この世の終わりのような顔をしてた。
でも、なんだかそれが面白くて
俺は思わず笑いが出てしまった。
「…か、神奈?」
「か、かんなちゃんが…笑った!!!!」
「え、なになに?!弟くんの笑顔って
レアなの?!俺めっちゃラッキーなやつ?!」
つい笑ってしまった俺に杏奈はポカーンとしながら顔を覗き込む、なおと先生はテンションが上がり同じように笑い出した。
笑顔って人に移るって言うけど本当なのかな?
「あ、望月くん今日も痛そうだし
また送っていこうか?俺暇だし」
いや、先生は暇じゃだめでしょと
俺は心の中でツッコミを入れる。
「送れ」
「杏奈!!先生にそんな…」
「だって送ってくれるって」
「そーゆーのは断るもんだろ…」
さすがに先生にそこまでさせるわけにはいかないし、申し訳なさすぎる。それにこの先生、人が良すぎる。
「え?!先生って昨日この2人送って行ったの?!?!せっこー!俺も俺も!!」
「もちろん!いいよ!」
ほら、こうなるだろ
好意で人を送ったりする先生なんてそんなにいない。いや、どこ探してもきっといないだろう
「そーゆーの、教師はしちゃいけないんじゃないですか?不公平じゃないですか俺達だけ…」
「いいじゃん、この人教師じゃないし」
「それでも…」
「ご、ごめん…ただのお節介だったよね?
なんか俺ほっとけなくて…」
お節介……その言葉に反応してしまう
俺も同じじゃないか、この人は杏奈の事を思ってやってくれてるのに俺は否定するような事…
「俺…すみm(((「いいよ、俺歩ける」
「「え?」」
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