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風呂に入り俺はまず顔を洗った、そして体を洗って頭を洗おうとした時だった。洗面所の扉が開く音がした。ばあちゃんが洗濯でもしに来たのかと思って気にしないつもりだったが
「杏奈」
風呂のドアの前で話すのは神奈だった。
人が風呂に入ってる時に普通話しに来るか?
「なに」
「俺も入っていい?」
…は?
え、え?いい歳した男子高校生が普通
家族と一緒に風呂に入るか?!
あまりの驚きに思考が停止するかと思った
「え、嫌だよ俺もう髪洗って上がるし
神奈、風呂長いもん」
ガラッ!!
勢いよく開いたドアに驚いて後ろを見ると
すでに服を脱いだ神奈が入ってきた。
別に恥ずかしいわけではないけど
どうして入って来たのか分からない
「…俺、嫌って言ったんだけど」
「…」
無言で桶(おけ)にお湯を入れ体を流し
湯船の中に入った、神奈
何もかもが唐突すぎてどうすればいいか
分からない。
とりあえず俺は頭を洗う事にした。
しばらくして俺は髪を洗い終わって、湯船に入るか入らないか迷っていると神奈が湯船から出てシャワーを使い、頭を洗い始めた。
その隙に俺は湯船に入る。
「……ってか、なんで入ってきたの?」
「…気分」
「気分って…俺の意見は」
「いつも俺はお前の気分に合わせてるから
今日は杏奈が俺の気分に合わせて下さい。」
返す言葉がないのが悔しい。
それより俺は上がっていいのだろうか
もうすぐ上がりたいんだが
「まだ上がっちゃダメ。話がある」
「……心読まないでよ」
丁度良いタイミングで上がるのを
阻止された俺は髪を洗っている神奈を
観察する事にした。
無駄な脂肪がなく締まった体。
一つ一つの動きに合わせて浮き出る筋肉と血管
男らしい腕が少し羨ましい、俺とは全然違う。
双子でもたくさんのパターンがあるが
俺達は中学生を機に成長期の違いで身長に誤差が出てきたとかではなく、生まれた時から違う。
なぜか俺だけ1000g少なく産まれ
1歳、2歳、3歳と歳を重ねるたびに神奈との身長差は開いていった。
中学のなりたての頃にはすでに
神奈が170㎝で俺が142㎝だった。
高校2年生になっても俺は中1の神奈を越せていない。
どうして双子なのにこんなに違うのかと
考え出したらイライラしてきた。
そんな事をずっと考えていたら神奈は
髪の毛を洗い終え、湯船に入ってくる。
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