アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
42
-
俺が足の痛みと格闘しているとバカが目を覚ました。
「…望月くん、足痛い?」
「おかげさまで」
「よっと…ちょっと待ってね」
フラフラしながら立ち上がり
そしてどこかの部屋に入っていった。
その間に俺は部屋を見渡す
大きなテレビに大きなソファーがあって
ごちゃごちゃしてるかと思ったらキッチリと
整理されてて、だけど生活感があって
「似合わな過ぎでしょ…」
全くもって想像がつかない。
あのバカの家がこんな豪華で綺麗だなんて
そう思っているとガタンガタンと大きな音がして何かが落ちたみたいだ。
俺は足を引きずって大きな音がした部屋に向かった。そして着いたそこは多分書斎だと思う。
たくさんの本とたくさんの書類があって
机を見ると本が山積みにされててノートに
たくさん勉強している形跡がある。
「何してんの?」
「あはははww救急箱取ろうとしたら
本まで落ちてきちゃった〜ww」
「酔っ払い…」
バカは落ちてきた本を積み上げて、そして揃えて隅っこに寄せる。多分こいつは見かけによらず几帳面だ。
とりあえず片付けをし終えたのか救急箱を持ってこっちに近寄って来る。そして俺の脇腹に腕を回し足に体重をかけないように支えてくれる。
そしてそのままソファーに座らせられた。
バカは足に巻いてあった包帯を取り、シップを丁寧に外し傷の具合を見ている。
「酔ってるのに、器用だね」
「ははwもう小さい頃から教えられてたからね
慣れだよ慣れ。足どこらへんが痛い?」
「全部」
「ふはwwそっかそっか」
俺の素っ気ない返しを笑顔で受け止め
新しく出したシップを貼ってくれる。
「包帯しないの?」
「あとは寝るだけだから、寝る時に
血管を圧迫するのは良くないからね。明日は
ギプスで固定しようね」
「ふーん…………ん?」
寝るだけって何?明日って何?!
もしかしてこいつ、俺を泊まらそうと
してるの?!待ってそれはさすがにマズイ!!
「ちょ、待って!俺帰らなきゃ」
逃げようと立ち上がろうとするが
足に体重がかかりその激痛に俺はまたソファーに座り込んでしまった。
そして文句を言おうとした俺はなぜか抱きしめられた。そして俺の耳元であのバカは囁き出す
「帰らないでよ…」
「…はぁ?」
「俺、望月くんともっと仲良くなりたい…」
「ちょ…耳元で喋らないで…」
くすぐったくて、ダイレクトに声が頭に
響いて不覚にも心拍数が上がるのが分かる。
帰らないでと抱きしめる力が強くなっていき
流れのままに俺は流されていった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
42 / 107