アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
66
-
「杏奈さん、朝ですよ」
「ん〜…んぁ?」
「変な声出してないで起きて」
なんで寝ると時間が経つのが早いんだろう…。
俺はさっき目を閉じたはずなのに。
休みの日は寝起きがいいのに、学校があると
恐ろしく寝起きが悪い。そもそも布団から出たくない。
「…足痛いから寝る」
「先生がくれたのあるから大丈夫なんでしょ
嘘つかないの」
「あー…もう…」
ゆらゆらと立ち上がり神奈にもたれながら
下に降りて顔を洗ってこいと言われて洗面所に向かう。
目の前には寝癖だらけの見慣れた俺の顔
よくこれを好きだとか思えるよな、あの物好き。
そもそもそれが恋愛なのかも分かんないけど、
腐っても俺は男だ。どうせすぐ飽きるだろう。
飽きる前にどれだけ俺を楽しませてくれるんだろう。
とりあえず俺は顔を洗ってリビングに行って
朝ごはんを食べた。
「杏奈、おいで」
「なに」
「髪、寝癖だらけじゃん」
「誰も見ないよ、そんなの」
「早く、来てください」
仕方なく神奈の前に座ってくしで髪をとかれる。
どうして男なのに身だしなみを整えないといけないんだろう。俺の寝癖とか誰も見ないだろう。
「ん、できた」
「どーも」
「行こ」
俺の髪を整えて自分のリョックを背負って
立ち上がった神奈に俺もついて行く。
ああ、学校までの道のりが憂鬱だ。
「「行って来ます。」」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
66 / 107