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「昨日は杏奈がご迷惑かけてすみませんでした。」
「ぇ、あ、いいよ!全然迷惑じゃないし…!」
昨日の事のお礼かと思い一瞬気を抜いたが
弟くんは俺の目の前に立って目を離さない
そしてまっすぐと言葉を放った。
「そんであんた、杏奈になにしたの」
「…へ」
いつも真顔で少し怖い顔をしている弟くんだけどどこか優しさが滲み出ていて怖いと思わなかったのに、今俺の目の前にいる弟くんは凄く冷めた目で俺を見下している。
「あの、弟くん…?」
「答えてください」
「えっと、あの〜…」
ごめんなさい、手を出してましたとか口が裂けても言えない。でもこれを聞いてくるってことは少なからず弟くん…俺の事…疑ってますよね(焦)
「杏奈がどうして連絡を誰にもしなかったのか凄い疑問なんです。連絡できない状況にあったって事ですよね。」
「えっ…と…」
「いつもなら普通に答えてたし、もし悪い事してたなら少なくとも杏奈は嘘をつく。でも今回、杏奈は何をしてたすらも俺に言わなかった」
君は名探偵になれるんじゃないかな!!!
凄い鋭いな、と心の中で尊敬する自分とは裏腹に追い詰められて焦っている自分がいる。
「まさかとは思いますけど、生徒に手を出したとか…そんな事してないよな?」
「……っ」
やばい俺の本能が叫んでいる。この子に嘘は通じないと。ってかそれより……
「望月くん言わなかったんだ…」
「やっぱあんた「めちゃ可愛いじゃん?!」」
「……は?」
「俺の為にあの望月くんが隠そうとしてくれてたんでしょ??やべー俺めっちゃ嬉しい」
「なんっ…」
人の事とかどうでもいいとか言うような子なのに俺の事思って隠してくれたのか…。
やばいやっぱ好きだわ、あの子。
「ごめんね弟くん、そんなにお兄さんを心配
するっていい弟だね〜。見習いたいww」
「答えになってないんですけど…」
この子に嘘は無理だ、ならもう正直に言って
謝るしかないよな………。
いや、でも俺はここで終わるわけにはいかないんだ。やっと手にした夢なんだ。
「俺、望月くんに一目惚れしちゃったの」
「…っ!」
「だから俺、今望月くんを惚れさせるってよくわからない関係になってるんだwww昨日…まぁ、実質土曜日の夜だよね。なんで望月くんが連絡できなかったのかっていうと…」
『エロいイタズラされてたから』
「「?!」」
「…なんでここに」
驚いた俺と弟くんは情景反射で後ろを振り向く。
そこには呆れた顔の望月くんとニヤニヤしてる森くんが立っていた。
「昨日、喧嘩になりかけたのにあっさり
引き下がったから神奈の事だから絶対こいつに
聞きに行くと思った」
「……」
え、なになにこの双子って探偵なの?
双子だからってこんなに通じ合うもんなのか?
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