アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
76
-
神奈視点
やっぱりよっしーって好きな人いるんだ。
友達だけどそういう話全くしなかったもんな。
「好きな奴なんていねーよ」
「よっしー、顔赤いよ」
「まじか」
「うそ」
よっしーはよく謎だとか不思議だとか言われてるけど案外わかりやすい。変に隠したりもしないし、もし隠してたとしても聞けばすぐ分かる。
さっきの言葉…
「歳も立場も違う人を好きになるのは簡単じゃないんだろ?」
「あ、あーー。言ったなそんな事」
「よっしーは、先生の気持ち分かるの?」
「…まぁ、それなりに」
あの現実主義者のよっしーが恋をしてるなんて、しかも歳上を好きなるなんて…。どんな人か会ってみたい気もする。
「付き合ってる?」
「…いや、俺の片思い」
「まじか」
よっしーが片思い…。なんか想像つかない。
立場の違う人を好きになるのは簡単じゃない…。
それでも好きになってしまうって本気って事なのか?あの時、よっしーは俺にそう教えたかったのかな…。
「その人いくつなの?」
「俺たちの10個上」
「は?!」
「んだよ、変な目で俺を見るな」
その答えに俺は驚きが隠せない。
10個上ならもう30手前じゃん…!
よっしーって案外危険な橋を渡る系男子なのか…。
「ま、全然叶わない恋だけどな」
「…なんで?」
「向こうが俺の事なんとも思ってないから」
「そんなの分かんないじゃん」
「その人男だから」
「……へ」
男…だと。なんだ俺の周りには今ホモが流行ってるのか?まさかだけど、あのよっしーも男を好きになるなんて考えてもいなかった。
そりゃ同性ってなると両想いになる確率低いけど…。
「引いてんじゃねーよ」
「別に、引いてはないけど…」
「びっくりした?」
「し過ぎて腰抜けそう」
そりゃ、超現実主義者で恋愛なんてくだらないって言ってた友達が歳上の男を好きになるなんて誰も考えられないだろ。
「だから、あの先生の気持ちちょっと分かるんだよね」
「……」
「悪い奴には見えなかったし、なんか溺愛してるみたいだし」
「確かに…。変な人だった」
「お前とあの先生なんか似てるけどな」
「……まじか」
「ちょっとは俺とあの先生の気持ち分かってくれたかな〜??」
真顔で変な事を言ってくるよっしーを横目に俺は黙るしかできなかった。
よっしーはちゃんと杏奈と話せって言うけど
杏奈は話してくれるだろうか。俺は納得できるだろうか…。
先生にどんな顔して会えばいいんだ…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
76 / 107