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風呂を上がると綺麗に皿洗いが終わっていて、テーブルもピカピカに拭いてある
ここまで真面目にしなくてもいいのに…と思うけどかんなちゃんは世話好きだから、ついやっちゃうんだろうなぁ…。
そしてかんなちゃんは風呂に入っていいと言うと着替えを持って脱衣所に向かった。
シャンプーなどは言わなくても分かるだろう、俺メリットだしw暇だしあんなちゃんに電話でもしようかな。
「もしもーし、あんなちゃーん」
『なに』
なにっていう一言でもこの双子は全然違うな…あんなちゃんのは素っ気なくて冷ややかだ。
「暇になったし、あんなちゃん寂しくないかなー?って」
『別に、それより神奈は?』
「お風呂入ってる、お皿洗いとかしてもらっちゃって申し訳ない…」
『別に神奈がしたくてしてるんでしょ、やらせとけばいいんだよ』
そーゆーものなのか?もうそれがかんなちゃんって思った方がいいのだろうか、それでもやっぱり気が引けるな…さすがあんなちゃん…慣れてやがる。
「あんなちゃん、もう晩御飯食べた?」
『うん、そっちは?』
「食べたよ〜オムライス作った」
『ふーん、神奈が言ったの?』
「へ?」
どういう事だ?と思っているとなんだ違うのかと1人で解決したあんなちゃん
「オムライスダメだった?」
『ううん、オムライスって神奈が好きな食べ物だから聞いたのかなって思っただけ』
「へ?!そうだったの?!ならもう少しちゃんと作るんだった…」
『別に適当に作ったのでいいでしょ、オムライスはオムライスだし』
たしかにそうだけど、好きな食べ物だったんならしっかり分量とか計って作ってやれば良かった…。
食べれないもの聞くんじゃなくて先に好きなものを聞いとけば良かった。泊まりに来る直前まで買い物してないって俺、全然気が利かないな…。
「んねー、あんなちゃん」
『なに』
「あんなちゃんはさ、俺といて楽しい?」
『うるさいと思う』
「酷いっ!www」
『でも、嫌じゃないよ』
そう言ってくれたあんなちゃんの声が心なしか凄く優しくてあったかい、好きとは言ってはくれないけど一緒にいて嫌と思われないだけいい。
『あ、お風呂呼ばれたから切るね』
「えー、暇になるじゃんかよー……わかった!行ってらっしゃい!今日はかんなちゃんいないからお風呂場でのぼせても知らないからねー!」
『なお』
「ん?」
『俺、なおといる時間が1番好き』
そう言ってあんなちゃんはすぐに電話を切ってしまった。
それは卑怯だよ、あんなちゃん…
前から思ってたけどあんなちゃんってキザっぽいところがある、いつもそれに救われてるんだけど今も急に言われてさっきまで落ち込みそうになっていた俺の心をあったかくしてくれた。
こう見えて俺は案外メンタルが弱い、いつもちょっとした事ですぐに病んでしまう。
でも周りにそれは見せないけど
それにすぐ気付くのがこの双子だ、良くも悪くもこの双子は察しがいい、そして見てないようでいつも人の事を見ている。
ぼーっとそんな事を考えて、俺はかんなちゃんがお風呂から上がるのを待った。
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