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4(杏奈編)
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1年前、高校2年の春
俺はふと思った
学校とはなぜ行かなければならないのか。
そう思っているのは俺だけではなく
皆が思っている事だろう。
「あんなちゃん、次体育だよ着替えよ」
その中でも俺は体育が嫌いだ。
どうして動かなければならないのか。
なぜ学校に行かなければならないのかと聞くと
大抵の先生は勉強をする為だと答える。
では、なぜ体育があるのだろう。運動について学ぶわけではなく、ただ体を動かすだけの時間。
なおが体操袋を持って着てくれたので
俺は服を脱いだ
「ん…」 ガバッ
「あんなちゃん?!?!」
「「キャーーーーーーーーーーー」」
「望月、なにやってのよ!///」
「男子は早く出てって///」
「脱ぐとかありえない!!!」
「森、死ね」
「なんで俺?!?!」
あ、そういえば男子は別室で着替えるんだった。どうして教室を変えるのか、これは差別だ。
めんどくさい、ここで着替えれたら無駄な時間を過ごさないのに。女子の着替えなんか見たところでどうも思わない。
教室を出ようとするとなおに止められた
「なに」
「いやいやあんなちゃん!!
一旦服着よ?!そのまま出る気?!」
「別室までこれでよくない?」
「あんなちゃん羞恥心ってのないの?!」
なおを押し切って上半身丸出しで俺は教室を出た。案の定騒がれたけど特に気にしない。
そのまま歩いていると何かに軽く頭を叩かれた
「痛い」
「何やってんの、杏奈さん」
「教室を移動してるんですよ、神奈さん」
「どうして服を着てないの」
「脱いだ」
「…」
なんか、神奈に教科書で叩かれた。
大して痛くなかったけど、怒られた。
家じゃ怒らないのになんで学校だと怒るんだろう。これも一種の差別なのか。
「もう!!かんなちゃんも言ってやってよ!!!
あんなちゃん女子の前で普通に脱いだよ?!」
「杏奈、学校ではダメだよ」
「なんで」
「杏奈が良くても周りは嫌な思いするでしょ」
「え、俺の裸って人に嫌な思いさせるの?
なんか強いねそれ」
ため息をついて俺の持ってる体操袋から
体操服を出して着せられた。
なおはいつもの事だから普通に見てるけど一部の女子はキャーキャー言ってる。特に気にしない。
「廊下で着替えさせないでよ、恥ずかしい」
「廊下を裸で歩く方が恥ずかしいよ」
あー言うとこー言う。
双子ってこーゆー時嫌になる。
神奈は俺が言おうとしてる事が分かるから
返しが早いしいつも負かされる。
「あれ?かんなちゃんヨッシーは?」
「先生に呼ばれて今いない。ほら早く行かないと着替えれなくなるよ」
「神奈が止めたんじゃん」
「じゃあ止めさせるような事はしないで下さい」
「……なお、行こ」
結局負かされて俺達は別室で着替えを
済ませてグラウンドに出た。
ああ、これから憂鬱な時間が始まる。
まず準備体操がめんどくさい。
運動が苦手なわけではないけど、必要最低限動くのは嫌いだ。でも準備体操は身長の近い
なおとペアだからまだマシだ。
《キーンコーンカーンコーン》
ああ、地獄がくる。
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