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「起立、礼」
学校が終わり『さようなら』が飛び交う。
放課後デートを楽しみにしている人
部活がだるいと愚痴っている人、
この後どこで遊ぶかを楽しそうに話している人
たくさんの人が一斉に騒ぎ出す
「じゃあな、神奈」
「あぁ、ヨッシーバイト?」
「まぁな、んじゃ」
ヨッシーを見送って俺は教室を出る。
いつものように人の流れに逆らって
違うクラスの双子の兄を迎えに行く
そして杏奈のクラスにつき
見渡すと探している杏奈はおらずその代わりに
大きな声でなおが近づいてくる
「かんなちゃぁぁぁん!!!!!」
「森、黙って帰れー」
担任に注意されても全く気にしてないなおは
俺が杏奈を探していると気づいたのか杏奈の居場所を教えてくれる。
「杏奈ちゃん怪我して書類を
保健室まで取りに行ったよー?」
「…怪我?杏奈怪我したの?」
「そうなの!!!すんごい足腫れてるみたいで担任からも凄い心配されてたの!!ずっと足引きずってたし、俺心配で心臓出そうだった!!」
「……そっか、ありがとう、なおも一緒に帰る?」
「ごめーーん!!俺も一緒に帰りたいけど
今日、駅前のスーパーで卵が安くてさ!!
買って帰るから今日はパス!!!それじゃ
あんなちゃんを宜しく!また明日ねー!」
廊下を猛ダッシュして先生に注意されてるなお。あいつもいつか怪我しそうで危なっかしい
卵が安いってあいつは主婦なのか?
そんな事を思いながら俺は保健室へ向かう。
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