アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
樹絵留~二次創作弱虫ペダル金荒
-
保護者会の帰り、伊藤樹絵留の母親に呼び止められた。
特別出生ですよね。
すてきですわね。
やすともの気配が、なんだこいつに変わっていく。
待て。
待て待て待て待て。
鈍感な女性は全く感じ取らずに続けている。
今時子供をSEXで得るなんて野蛮の極みですわよね。
私は精子を選びに選びましたの。
人工子宮はアメリカで。
お宅様も?
もちろん答える気にはならない。
でも黙ってたらやすともがなんか言ってしまいそうで、頭の中で言葉を選(よ)ってたら、出遅れた。
うちの狼が牙を剥いていた。
「俺は産めるなら産みたかったね!
野蛮でも何でもかまわねえ。
うちの亭主は最高にダンディーでさ。
こいつで孕めるなら本望だったネ!」
女性は赤くなったり青くなったりしていたが、
んまっ
と吐き捨てたきり
樹絵留いきますよ!
子供の手を取って行ってしまった。
物のように引きずられてゆく樹絵留が、すみません、的に何度も俺たちに頭を下げてたのが印象的だった。
ひろたすもため息をついた。
樹絵留かわいそうなんだ。
名前ドキュンだし、お母さんああだし。
でも本人はいい子だよ。
知ってるよ。
「知ってるからこそ許せねーんだ」
つぶやくようにいうやすともがあらためて、深く愛しく思えた午後だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
97 / 99