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《番外編》バレンタイン②
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海堂side
***
「ただいま」
21時まで仕事を詰めていたのだが、要に「今日はバレンタインですよ!家で紫音くん待ってるんじゃないですか?」と言われ、結局いつも通り18時に上がってしまった。
しかし、家に帰っても珍しく返事がなく、どうしたものかと思ってリビングへ行くと、エプロンをつけたままの紫音がソファで眠っていた。
クリーム色のニットワンピが少し捲れ、細くて白い足が大きくさらけ出されている。そして白のふりふりのエプロンをつけていて、なんだか、うん。エロい。
部屋は甘ったるいチョコの匂いが充満していて、変な気分になりそうだった俺は少し窓を開けて換気した。
「………ん?」
外からの冷気を感じて起きてしまったのか、紫音が少し目を開けた。
「ただいま、紫音」
俺が声をかけるとビックリしたように大きく目を開いて、身だしなみを整え出した。
「な!なななな、なんで?!21時に帰るんじゃ?!」
「要にバレンタインだってことを話されてね。早く帰らせてもらった」
「連絡くださいよ!!」
急いで立ち上がり、パタパタとキッチンは駆けて行った。
何やら冷蔵庫を漁ったりと忙しそうにしている。
「どうしたの、そんな慌てて」
「夜ご飯!!何も作ってないです!!」
「あぁ、何か食べに行くか?」
「作ります!ちょっと待っててください!」
本当にいい奥さんを持ったもんだ。
毎日朝ごはんから夜ご飯、お弁当まで全て作ってくれる。
初めは下手くそだった料理も、今では俺の胃袋をがっつり掴み、欲しいものは何でも作ってくれるようになった。
自室で数冊の新聞を読んでいると、もう1時間以上経ったのか、紫音がエプロンを外して俺を呼びに来た。
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