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《番外編》初めての遠足④
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「あ〜!麗音と広翼みっけー!……って、なんでおんぶしてんの??」
「あはは。見つかっちゃった〜」
僕は適当に返事しながら、先生の所へこうすけ君をおんぶして走った。
恥ずかしいのか、こうすけ君は俺の首元に顔を埋めている。
「せんせ〜!こうすけ君が頭打っちゃった!氷ちょうだい!」
「えっ!神谷、大丈夫か?」
「こうすけ君は僕が見てるから早く氷!!!」
「海堂……、そんな威嚇しなくても何もしないから。氷ね、持ってくるよ」
先生が一緒に来てくれた保健の先生に声をかけに行った。
こうすけ君を椅子の上に降ろして、僕も隣に座った。
「れーくん、先生パシッちゃ駄目だよ…」
「いいんだよ。羽柴先生、あんまり好きじゃない」
足をブラブラさせながら心の内を明かすと、こうすけ君はびっくりしていた。
なんか羽柴先生の笑顔って作られたものっぽくて怖いんだよなぁ…。
そんなことを思っていると、羽柴先生が氷を持って帰って来た。
お礼を言ってそれを受け取り、ポケットに入れていたハンカチを取り出して氷の入ったビニールを覆ってから、こうすけ君の頭にあてた。
気持ちよさそうに目を閉じるこうすけ君はなんだか猫みたいだなぁと思いながら、じっとその横顔を見つめていた。
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