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《番外編》公開授業日③
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「お父さん!やっぱりお母さんは来れなかったんだ…」
「あぁ。でも見に行きたいってずっと言ってたぞ。そんなガッカリするな」
「うん。仕方ないもんね…。お父さんがいるから頑張る!」
「ん。しっかりやれ」
ニコッと笑う麗音の頭を撫でて背中を押す。
次の授業は算数だ。
麗音は得意だし、特に問題はないだろう。
背筋をピンと伸ばし授業に取り組む麗音は、周りと違って少し大人びて見えた。
起きてしまった紫音から電話がかかってきて、俺は教室を抜け出して電話に出た。
「どうした?」
『どうしたじゃない!なんであんなことっ!!』
「よさそうにしてたじゃないか。叫んでないでちゃんと寝ろ」
『麗音の授業見たいです……』
「………ったく。じゃあビデオ通話にしてやるから。大人しく横になっておけよ?」
『ありがとう、誠さん!大好きっ!!』
チュッチュとリップ音を寄越してきたので、あとでどうしてやろうかと考えながら、ビデオ通話に切り替えて教室に戻った。
まあ撮影は禁止だろうが、麗音しか映さないし通話だから記録も残らないしいいだろうとそのままその授業が終わるまで通話を繋げていた。
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