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《番外編》公開授業日⑤
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紫音はまた疲れて眠ってしまったため、俺はリビングで珈琲を飲んでいた。
「お父さん」
「ん?どうした」
「またいい男になるための極意教えてー!!」
麗音は最近、紫音がいない間に俺にこういったことを聞いてくる。
麗音の中で俺は男としてかっこいいらしく、俺の真似をすることが増えた。
あまり変なことを教えないよう心掛けてはいるが、紫音が神谷さんに聞いた情報によると、麗音は相当タラシに成長しているようだ。
まだ小学2年生だし、今からそんな八方美人だと、中学になってから大変だろうなと心配になった。
「あのな、麗音。基本は誰にでも優しくだ。でももしお前に好きな人ができたら、その時はそいつだけを思って行動しろ」
「…その人だけ?」
「好きな人を守れる男が一番かっこいい。だっておまえ、俺がお母さんを悲しませてたらどう思う?」
「お母さんが悲しいと僕も悲しい…。お父さんのこと見損なう…」
「そうだろ?だから、好きな人を悲しませないために、傷つけないようによく考えて行動するんだ。今おまえに好きな人はいる?」
「好きな人…………。わかんない」
「まぁ、今の内からそうやって悩めることはいいことだよ。俺は29歳でやっと恋ってもんがわかったんだからな」
紫音と出会った時のことを思い出しながら、懐かしむように麗音に紫音との馴れ初めを所々伏せながら話した。
まだ小さくて分からないことも多かったようだが、麗音は「好きな人を守れる人がかっこいいんだね!」としっかり伝えたいことは受け取ってくれたようだ。
そのあとは一緒に風呂に入って、また息子のサイズを比べられた。
これは月1恒例。
そんな気にする年でもないのになと苦笑しながら、それに付き合ってやった。
今日は心も体もどんどん成長していく麗音の姿をたくさん見ることができ、安心感を得られた1日だった。
- 公開授業日 完 -
さりげない日常割と描くの難しいですねσ(^_^;)
日付イベント後運動会移行しようかなと思ってます
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