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《番外編》そうだ、京都へ行こう。⑩
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***
最終日、
僕たちは京都駅で新幹線に乗る前にお土産を選んでいた。
「これがお父さんとお母さんにあげる分で、これが佐倉さん達にあげる分。で、これがおじいちゃんとおばあちゃんにあげる分だから…。よし!」
珍しく遠出したから、たまに会う佐倉さんや優さん、祖父母の分までお土産を買って、会計を済ませてボストンバッグは詰め込んだ。
「広翼、まだ選んでるの?」
「うん…。あのね、れーくんとこれお揃いで欲しいなって…」
「ん?キーホルダー?」
「うん。あんまりお揃いのって買ったことなかったでしょ?」
「そうだね。じゃあ僕からのプレゼント!買ってくるよ」
広翼の手からキーホルダーを奪って2つ纏めて会計をしてもらった。
その後広翼に渡すと顔を真っ赤に染めて「ありがとう」と嬉しそうにお揃いのキーホルダーを握りしめて笑っていた。
クラスのみんなが改札にいて、僕は早く早くと広翼を呼んでみんなの元へ走った。
──────
淡いピンクの石をあしらったキーホルダー。
麗音は気づいていなかったが、広翼の居たそのコーナーに書かれていたのは【恋愛成就】。
広翼の淡い恋心に麗音は全く気づく様子はなく、広翼は少し苦笑して麗音の後ろを追いかけたのだった。
- そうだ、京都へ行こう。 完 -
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