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飢餓
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体が熱くて仕方ない。
ケイル達に、かなり注いでもらったのにもかかわらず……だ。
体液だけじゃ、やっぱりキツイのか……ちょっと取引と目算誤ったかなァ。
舌打ち打ちたい心地を抑えて、ガイザックはハイムに体を押し付けたまま呼吸を浅く何度も繰り返す。
主人から注がれず体液をもらえない状態で、一ヶ月で堪えきれなくなり、二ヶ月目で完全に自意識を無くした。
「人数多くても大丈夫か?無理そうだったら、俺に言って」
ハイムの手がゆっくりとガイザックの着ているチュニックをはだき、するりと引きおろして全裸に剥く。
「大丈夫。おにいさんイイ男だね」
周囲の男たちがガイザックが全裸になるのを見計らってか、取り囲むように集まってきて遠慮のない手つきでまさぐり始めた。
たった、それだけの事で飢えた体は熱く滾り、晒されたペニスから透明な液体がトロトロと零れ始めた。
「ハイム、こいつすげえ淫乱。触っただけで、こんな濡れ濡れ」
興奮した男が指でペニスを摘んでぬるぬると扱き、指を遠慮なくアナルへと差し込んでくる。
「……ン…ッァ、、、ぁ……イイ」
自ら足を開き指を銜え込みつつ胎内を蠢かせ、ガイザックは体を何度も跳ねさせる。
胎内の深くを抉って欲しい。
飢えて、満たされることも無いのに、欲しくて仕方が無い。
男の指が増えて、腸洞を開かれる。
何人もの男の手が、肌を這い回り、唇には汚れたペニスが押し当てられる。
……慣れた事……。
咥内へとペニスを銜えて、唇をすぼめるようにして扱きあげれば男の呻くような声が響いた。
ずぶずぶと胎内へと押し入る肉塊に身を反らせて受け入れ、真っ白になっていく感覚に身を反らし与えられる快感に酔う。
「すげえ、キモチィーぜ。たまんねえ」
腰を振る男の動きは早くなり、それに流されたようにもう一人の男が自分のペニスも押し当ててくる。
「二本…いけそうだよな」
「バッツ、オマエ無茶好きだなァ。中すげえどろどろだから、大丈夫じゃねえ?腰振って、すげえ淫乱」
男が胎内を荒々しく突き上げれば、ガイザックのペニスの先端からびゅくっと精液が飛び出し腹を濡らす。
「うわ、悦すぎて出しちゃったとか?」
「…ァ、、くッァ、、ぁッひッ……ィ」
貶められる言葉も快感が打ち消し、大きく拡がったアナルに二本目のペニスがずずずっと音を響かせて胎内を擦り、目を見開いて精液がだらだらと溢れだす。
淫らな肉塊のように腰を揺さぶりながら、二本のペニスが交互に犯す感覚に全身を痙攣させ続けた。
このまま……ずっと…ッ…
咥内の硬いペニスからどくりと粘液が溢れて、喉を鳴らして飲み込む。
「やべ…俺…出るぜ」
胎内に熱い奔流が走り、ガイザックは会館に身をのけぞらせて精液を何度か放つ。
突如としてあがる怒号。
人の体に激しく打ち付ける肉の音。
急に止まるバッツの動きと、慌てて引き抜かれるペニスにガイザックは目を開き周囲を見回し、男たちが何人かバラックの床に倒れてるのを目にした。
近くにある人影に、息を呑み不機嫌そうにガイザックは眉根を寄せた。
「……ケイル…、オマエ、何してんの」
血を流して呻く男たちは、ケイルの部下のはずだった。
尚も、半分意識の飛んだに殴りかかろうとするケイルに、ガイザックは苛立ったように思わず立ち上がり、腕をあげるとケイルをバラックの壁へ殴り飛ばす。
一瞬部屋の空気が凍りついた。
一味の首領が簡単に殴られ、軽くすっとばされたのである。
「おい……ケイル、人のお楽しみを邪魔するのは、野暮ってもんだぜェ」
全裸で精液を纏わせたままで、ガイザックはケイルの前まで歩み寄り、屈みこんで頭を子供にするように撫でた。
「貴方が……輪姦されているのかと」
ケイルは殴られた痛みに呻き、転がっている男たちを眺めて言い訳のように言葉を繰り返す。
ガイザックは一瞬呆れたような表情を浮かべると、ケイルの顔を眺めて殴った腹部を撫でてやる。
「そりゃあこんな男が欲しくて仕方ねえ体だからよ、オヤツいただいてたンだよ。オレの意思だ。嫌なことされたら、全員叩きのめすくらいはできるぜ。オマエ、ガイザック・スネイクを見くびってンじゃねェのか?」
バラックの男たち全員が息を飲んだ。
ケイルに殴り倒された頭を抱えてハイムはガイザックを眺める。
美しい男だが軟弱ではない、触れて分かったが綺麗に筋肉がついていた。
バラックを出る前のルイツの言葉を思い出した。
アイツがいってた”度胸があれば”ってこういうことか。
「ゴメンナサイ。野暮なことをしました」
頭を下げる首領を初めてみたとばかりに、男たちはざわめいた。
「続きしようか?」
ガイザックは呆然としている、ぼろぼろのバッツの腕を引くがバッツは凄い勢いで首を横に振ってガチガチと歯を鳴らしてガイザックを恐怖の表情で見返す。
「あら、嫌われちゃった?中途半端なんだけどなァ」
ガイザックは苦笑を浮かべてバッツから手を離すとチュニックを羽織ってケイルを見下ろす。
「邪魔してすみませんでした」
「まー、気にするな。怒ってねえから。殴ってごめんなァ」
可愛がっている子供にするようにケイルの頭を撫でると優しそうな笑顔を見せ、ガイザックはそのままバラックを後にした。
「俺が……王を殺していれば……貴方にあんな思いさせないのに」
低い呪うような言葉を吐き出し、ケイルは拳を握り締めた。
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