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次第に雨は止み、雲がどこかへ行く。空に鮮やかな夕焼けが現れ始めた。
「通り雨みたいで良かったね〜」
「うん」
「どう?離れる?」
「……まだ、もう少しだけ」
綾は嫌がること無く、俺の背中を撫でてくれる。もう少しだけ、この安心感に浸りたい。
そう思うと、泣き疲れたのか瞼が重くなってきた。つくづく俺は眠り屋だなぁと思う。
「瑞貴?もしかして眠い?」
「ん……」
「ん〜……ちょっとごめんね」
身体を離され、温もりが薄れる。思わず服を掴んでしまったが、眠気に誘われる脳はあまり機能していない。
ベッドに連れて行かれるかと思ったら、綾は俺を横抱きにして座った。
丁度頭が肩の位置にあり、眠りやすい。
「寝てもいいよ、一人にしちゃったお詫び」
「でも、俺重い……」
「大丈夫、ちゃんと起こしてあげるから今はおやすみ」
肩を抱く手が頭に触れ、あやす様に撫でられる。綾に触れられるのはとても心地よい。
瞼が降りて、目を閉じる。すると、瞼にふと柔らかい感触が触れた。
「あ、や」
「ちゃんといるよ、安心していいから」
「……………すぅー」
不安が解けた俺は、深い眠りについた。身体を包み込む温かい感触に抱かれながら。
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