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(僕にそんな勇気はない…)
「僕は、好きな人は唯君じゃないよ…」
「えっ?そんなん?」
「うん」
(卒業まで…卒業までこの思いを我慢すればいい…)
「てっきり、そうやと思ってた!!」
「はは…」
(それまでバレへんように…)
「でも、男の人が好きなんやろ?」
「え?」
「だってさっき、男の人好きやったら気持ち悪いかって」
「そ、それは…!」
「別に気持ち悪いとか思わへん。光の好きな人知りたい。友達やん、俺ら。あかん?教えくれん?」
いつものトーンで話す直。直に伝えるなら絶好の機会。
(直なら気持ち悪いとか軽蔑はしてこやん、でも…三年間この気持ちを隠してきて卒業まであと少しやのに、気まずい雰囲気になったりしたら…後悔するんかな…)
「光?」
(今伝えて後悔するか…伝えずに後悔するか…どっち選んでも僕には後悔しか残らんやん…それなら、伝えるだけ…)
「僕の事気持ち悪いとかほんまに思わへん?」
(大丈夫、傷ついたとしても仕方がない。だって、男を好きになってしまった自分が悪いんやから…直を好きになった時点で傷つく事は分かってた…もし、もし…拒絶された時は…その時は…)
「思わへんよ。大丈夫、秘密にするから。」
(直の側から離れるから。伝える事、許して。)
「実は………僕が好きなんは………」
顔を下に向けたまま、僕は直に聞こえかもわからない声で話す。
「直や。」
「ん?なんて?恥ずかしがらんでいいって〜(笑)」
いつもの調子の直がいい返す。
「直斗や!!」
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