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「光〜〜一位取ったで〜〜!」
嬉しそうに僕に報告にくる直。あぁ、懐かしい。いつも光〜〜ってきてくれたんだ…数カ月前は当たり前だったやり取りが今は凄く嬉しい。
「お前ら、仲直りしたん〜〜?」
クラスメイトが不思議な顔して、話かけてきた。
「いや、お前らなんか最近喋ってなかったしなんかあったんかな〜〜って思っててん(笑)良かった〜〜仲直りしたか!うんうん、それは良かった〜〜!」
納得したかのように、クラスメイトは笑う。
「おー、心配かけてわるかったな〜〜!俺らこの通り仲直りしたもんな?な?光?」
直が肩を組んで僕に聞いてくる。ドキドキ。
「う、うん!」
「まぁ、俺ら的には目の保養的な?美男美女的な感じやからさ〜〜
まぁ、光は男やけどさ〜〜、2人とも仲良くしてな〜〜」
そういってどっかにいってしまった。
「直?」
肩を組んだままでドキドキが止まらない。いてもたってもいられず、直に視線をむけた。直は何か考え込んでいた。
「ん? あぁ、すまん」
そういって肩を下ろした。
(どうしたんやろ…)
「あ、直おめでとう!アンカーすごかったよ!ほんまに!びっくりするぐらい速かった〜〜」
直はまだ考え込んでいた。
「な、直?」
「ん、あぁ、ありがとー!光の声聞こえてたわ〜!めっちゃ嬉しかった!じゃあ、俺体育委員に呼ばれてるしいってくるわ〜!」
「うん、バイバイ」
僕は期待していた。
僕が告白したせいで直との距離は離れてしまったが、また前みたいに仲良くできるんじゃないかと。
今日みたいに話せるんじゃないかと。
恋人になれなくても、友達には戻れるんじゃないかと。
卒業するまででもいい。
また仲良くなれれば。話せるだけで。
そう思うと、これからの残りの学校生活が楽しみになった。
しかし、この後卒業まで僕達は一言もかわすことはなかった。
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