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「…お父さんが俺に弟の名前をつけてくれ、って言うんだ。…俺、昨日から考えてるけど、なかなか思い付かなくて…。俺の大事な弟の名前を一緒に考えてくれないか?」
「もちろん!」
「もちろん!」
俺と勇輝の声が重なる。
翼と出会ったのは幼稚園に行く前に通っていたスイミングスクールだ。
翼は初めの頃は無表情で怖かったが、仲良くなる内に友達想いのいい奴だとわかった。
俺と勇輝は双子で一卵性双生児だが、俺は茶色っぽい瞳と髪の毛が特徴で、勇輝は黒髪で黒の瞳なので見分けはすぐにつく。
翼と三人でいれば大人が振り返るほど、三人の顔の作りはいい。
俺と勇輝は顔の作りもいいし、愛想もいい。
ただ自分と自分の好きな人間以外はまったく興味がないタイプ。
俺達は中身がない、と実の親に言われるぐらい。
中身がないんじゃなくて人に興味がないだけ、と自分達では思っている。
だが翼は違う。
顔も性格もとてもいい。
知らない人でも困っていれば力になってあげて、誰からでも頼りにされるタイプだ。
だから翼はとてもいいお兄ちゃんになると思う。
性格は全然違うが、同じ年の俺達と翼はなぜか仲良くなった。
その友情はこうして今も続いている。
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