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なぜプリンを食べさすだけでこんなにも鼻息が荒くなるのか、俺にはわからない。
入院中は、雄哉は鼻息荒くさせてそんなことも一切言わなかった。
俺が退院してから、雄哉の頭のネジが途端に緩くなってしまった。
まずは雄哉の左太ももに乗らないと食事をさせてもらえなくなって、こんな変態チックなことを言い出して鼻息を荒くするようになった。
それでも俺は雄哉の言葉を無視し続けて、口を開けてプリンを食べる。
だって、雄哉が作ってくれたもの買ってきてくれたものを食べているとなぜか心が温かくなるから。
この瞬間だけは嫌なことを忘れられるから。
雄哉が作ったものはすべて美味しい。
だから生きたくなくても、また食べたくなってしまうんだ。
「ああ。可愛い翔。俺も翔を食べたい…」
食べたい、って俺は人間だから食べられない。
俺は無視し続けて口を開け続ける。
「翔、はやく俺のお嫁さんになって。俺達とはやく家族になろう…?」
その言葉にさすがに口を開けるのをやめた。
俺は雄哉を睨む。
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