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「…それってどれぐらいの長さを編むの?」
「さぁ。俺も今から始めようとしているところだから。だけど、要は二人分の長さを編めばいいってことだ」
「だったら、同じ柄マフラーを二つ編んだ方がいいんじゃ…?」
お互いトイレに行く時にそっちの方が便利だろうし。
雄哉の目が細められる。
「それって俺とペアルックしたいってこと?」
「…そっちの方がいいと思う」
移動する時とか別々のマフラーでいた方が便利だ。
「翔はそっち派か!」
「…そっち派…?」
「同じものをつけたい派。翔がそっちがいいって言うならそうしよう!俺、本気を出してマフラー完成させようっと!」
雄哉は鼻歌を交えながら、本とにらめっこする。
「あとニット帽もいいよな。お揃いで」
「…ニット帽?」
「そうそう。まずマフラーからだけど。翔、マフラーは何色がいい?」
「何色でもいい…」
俺の洋服から下着、靴まで雄哉が用意してくれている。
きっと雄哉が用意してくれている洋服は高い洋服なんだと思う。
ただ俺は洋服にまったく興味がないので、雄哉が用意してくれている洋服がどこのブランドとかわからない。
だから何色がいい、と聞かれても困る。
「うーん。赤が似合いそうだけどな…」
赤いマフラー…。
赤いマフラーって、何となく優くんの方が似合いそうな気がする。
そういや優くん、冬に赤いマフラーをしていた。
「…優くんにはマフラー作らないの…?」
雄哉はため息をつく。
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