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その時、トイレのドアをコンコンとノックされる。
「翔、お腹が痛いのか…?」
雄哉の心配そうな声が聞こえてきて、俺は顔を上げる。
「……。痛くない…」
小さな声でそう告げる。
「そう。だったら清涼飲料飲む?明日、検査でも清涼飲料なら飲んでもいい、って言われているし。…ドアを開けてくれるか?」
明日は検査だから、晩御飯は夜8時までに終わらせてそれ以降は何も食べちゃいけないけど、お水とお茶と清涼飲料は飲んでもいい決まり。
そう言われて、本当はもう少しだけトイレに一人でいたかったけど、ドアを開けない理由を聞かれても困るので顔を下に向けたままゆっくりドアを開ける。
「おいで、翔…。お腹を冷やしても困るから清涼飲料を温めてあげる」
雄哉はトイレに閉じこもっていた理由は聞かずに、
俺の頭を撫でてから、俺の手を引っ張りリビングに連れていく。
雄哉は俺の手を握ったままリビングルームの電気を点けて、冷蔵庫から清涼飲料を取り出してコップに入れて電子レンジで30秒ほどチンをする。
そのコップをテーブルに乗せて、雄哉は当たり前のように俺を左太ももに乗せる。
「翔、出来たよ。飲んで」
「うん…。ありがとう…。いただきます」
少し温かい清涼飲料は俺をホッとさせてくれる。
いや、雄哉がいるからホッとできるんだ。
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