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「何も異常がなくて良かったな、翔!」
雄哉がソファに両足を広げて、パンパンと自分の左太ももを叩く。
俺に雄哉の太ももに乗れ、ということ。
診察室を出て関係者以外立入禁止のエレベーターに乗って、特別室に入ると特別室のテーブルには、筍ご飯や筑前煮や煮魚や味噌汁や小鉢に入った総菜などの和風が並んでいる。
それを見た瞬間、さっきメロンパンなどを食べたばかりなのに、俺のお腹は鳴ってしまう。
雄哉の左太ももに乗らないと食べられないので、素直に雄哉の左太ももに乗る。
「よし、いい子いい子」
雄哉は俺の頭を撫でる。
「なぁ、翔?」
「…ん?」
俺は太ももに乗って、雄哉は見る。
雄哉は笑顔だけど、やっぱり目は笑っていない。
それに気づいて小さくため息をつく。
これはきっとすぐにはご飯を食べさせてもらえない。
「翔さ、あの女タイプなの…?」
俺の髪の毛をいじりながらも俺をまっすぐ見て聞いてくる。
「……?あの女…?」
誰だかわからず首を傾げる。
「メロンパンの店員。あの女タイプなの?」
「…タイプ…?」
「翔はああいう目がクリッとした女が好き?」
俺は少し考えてから答えを出す。
「…目がクリっと…?…えーと、わからない」
店員さんがどんな顔だったか、いまいち俺は覚えていないけど、雄哉は覚えているらしい。
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