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「わからない、って何が…?」
雄哉の目つきがいきなり鋭くなる。
「…今まで自分のタイプとかそんな風に人を見たことない…」
そう言うと雄哉の顔がパッと明るくなる。
「そっかそっか。翔は俺だけ見ておけばいいもんな。これからも人をそんな風に見なくていいからな!」
雄哉はようやく目も細めて笑う。
「俺さ、すごく心配なんだ…」
「心配…?」
「そう。翔は小さかった時も可愛かったけど、成長してもっと可愛くなって心配なの」
俺は顔を顰める。
そもそも俺を可愛い、と言うのは雄哉だけだ。
「あ、俺だけが言っていると思っているだろう?その顔は?」
当然、そう思っている。
「橘くんってアイドル系の顔立ちだねー、って騒がれているんだから。だから翔に変な虫がつかないかすごく心配なの!」
誰が騒いでいるんだ、と言いたいけど、ふと学校で出会う女子三人組を思い出して口を噤む。
あと変な虫、ってはたから見れば雄哉のことなんじゃないか…、
と一瞬思ったけど口には出さない。
「俺、翔に近づく奴には超心狭いから。もし俺に隠れて浮気しようものなら覚悟してて」
覚悟も何も俺に近づくような人はいないし、
これだけ毎日雄哉といるのに、雄哉に隠れて誰かと会うなんて出来ない。
「翔は俺だけ見てて」
雄哉は頬にキスをしようとしてきて、俺は思い切り避ける。
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