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「いやっ…!雄哉…!」
「いや?口元に生クリームつける翔が可愛いから仕方ないじゃん。それとももう食べない…?」
「自分で…」
食べる、という言葉は雄哉によって言わせてもらえない。
「それはダメ。自分で食べるならパンケーキはごちそうさまして、店員に持って行ってもらうから。…どうする?まだ苺いっぱい残っているけど?」
「…。…食べる…」
世界で一番大好きな食べ物を人質に取られて、俺はついそう言ってしまう。
「そう。いい子だね、翔」
雄哉が俺のパンケーキを口元に運ぶ度に、俺の口元についた生クリームを舐める。
「…んっ!」
きっと雄哉はわざと口元の端や唇に生クリームをつけていているのはわかっているけど、雄哉が舐める度になぜか無意識に声が出てしまう。
「可愛いよ、翔」
ようやくパンケーキを食べ終えると、雄哉が俺の耳元で囁く。
「翔、残念だったね。俺には隠し事ができないんだよ。それを家に帰ったら教えてあげるから。覚悟しておいて」
俺はその言葉にびっくりして雄哉を見る。
雄哉はにっこりと笑っているけど目の奥が笑っていない。
どうやら俺は雄哉を怒らしてしまったらしい。
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