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「優に、ゆーきにとって僕はじゃま?って一度聞かれたことがある」
「優くんに…?」
俺は驚いてしまって、勇輝くんの腕の中でスヤスヤ眠る優くんを見る。
優くんは心底安心したような可愛い寝顔。
「ああ」
勇輝くんは愛おしそうに優くんの頭を撫でた。
「だからわかるんだ。雄哉の焦る気持ちも」
雄哉が焦る…?
雄哉は何を焦る必要があるのだろう?
雄哉が何に焦っているのかわからなくて、首を傾げる。
「自分がいなくなれば雄哉は幸せになれる、って思っているんならそれは筋違いだぞ」
俺は渋い顔をしてしまう。
本当に勇輝くんは何でもお見通しだ。
「でも…、」
俺がいなくなれば雄哉は俺の面倒を見なくてもいい。
幸せな結婚ができる。
でもそう考えるだけで胸が痛くて…。
だけど気づかないふりをしないといけない。
気づいてしまったら雄哉の幸せの邪魔をしてしまうから。
これ以上、俺のことで雄哉に負担をかけたくない。
「お前がいなくなったら、雄哉は仕事はしないし食事も取らないし睡眠も取らなくなって、そのうち死ぬぞ」
「そんなこと…、」
「そんなことある」
勇輝くんは俺の言葉を遮って断言する。
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