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友達とはside旭秀治
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「あっおはよう吉岡君」
「おっおう………おはよう」
何故か遅刻してきた吉岡君にひきつった挨拶をする。まだ慣れない。
でも友達になったんだから、遠慮なく話しかけていこうと思ってる。怖いけどね!せっかくだから仲良くなりたいし。いろんな感情が混ざり合って僕の思考を制御していく。
一度線を越えてしまえば、気まずさなんて無視して相手との距離を縮める。僕は何故かそれができた。最初はどきまぎしている。
関係を築いてしまえばあっさりと納得できてしまう。自分でも不思議な性格だと思った。
吉岡君は僕の顔を複雑そうに睨み据えている。怖い………。僕、なんかしたのかな?不安が胸をよぎる。
「どうしたの吉岡君?僕、なにかした?」
「………なんでもねえよ」
「何か悩んでることでもあるの?」
「………その」
「ん?」
何かを打ち明けようとする吉岡君を見守る。僕と空中を行き来する視線はしばらくふらついていた。やがておぼつかないが、照準が僕に重ねられる。
「………旭はさ」
「朝のホームルーム始めるぞ席に着けー」
本題に入ろうとした瞬間やってきてしまった教師に、吉岡君はあからさまに威嚇する。突然睨まれた担任は腰を抜かしかけていた。
吉岡君はそれ以上何もいわず席に戻ってしまった。いったいなんだったんだろう?後でもう一回聞いてみようかな。
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