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友達とはside吉岡尋海
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学校に行ったら旭が挨拶をしてくれた。まるで友達にするみたいに。
あっ俺友達だったよな………。飛び跳ねるぐらい嬉しいはずなのに、何故か素直に聞き取れなかった。
旭は友達がなんなのか知っているのか?それは俺が望む展開にちゃんと繋がっているのか?
てか友達って何をするんだ?
そんな答えのない答えがぐるぐると廻っていた。
経験不足と知識不足がここにきて俺を苦しめる。友達の定義ってなんだてか何をするんだ?
普通に挨拶をしたり、消しゴムを貸しあったりするのか?
もう満足気味なんだけど、正直まだ足りない。もっともっと欲張りたい。
俺は旭と仲良くなって、あわよくば俺のことを知ってもらいたいし、その、なんだ、すっ好きになってほしいと思ってる。
まず段階を踏んでからじゃないと目的には届かないって理屈ではわかってるんだけど、どう行動したらたどり着けるのか。手順が不明だった。
俺は友達の旭に何をすればいいんだろう?どうしたらもっと旭と仲良くなれるんだろう?
どうしたの?と優しい旭が訊いてきてくれたけど、言葉に詰まってしまった。
だってなんていうんだよこんなばからしいこと。友達ってなにするんだとか。小学生でも分かりそうだろ。
躊躇っているとホームルームが始まった。
とにかくどうにかして友達というものを理解しなければならない。
はしゃぎまくった昨日のうちに考えておけばよかった。
喜びに目が奪われ、先のことまで見据えられなかった自分がにくらしかった。
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