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ころころ。side旭秀治
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うわあやだなやだなやだな。怖いな怖いな怖いな………。
ひたすら同じ言葉をお経みたいに唱える。
勿論お口はチャック状態。
本音を出したら最後、僕は跡形もなくこの世から消されるに違いない。
自業自得でもある。
だから絶対に口は開かない。
時には本音を隠し通すことが生存にもつながる。今はまさにその時だ。
というか僕にそんな勇気はないんだけどね。
自分の保身が何より大切。僕だけじゃなく授業を聞き流してる皆だって同じなはずだ。
クラスの爆弾である吉岡くんをわざわざ刺激して爆破させる必要なんてない。
すごく怒られそうだ。怒られる程度ですんだらマシだろうな。せめて楽に殺してほしい。
恐怖で現実逃避を行っていると、吉岡君はぎゅっと眉間にしわを寄せた。
その意味はよくわからない。
でも怒ってるとかじゃなくて、なんとなく悲しそうだったのは僕の気のせいなのかな?
きっと気のせいなんだろう。
恐怖のあまり僕は幻覚を見ているのだ。
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