アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
11 (R18)
-
嵩さんと初めてえっちした時のこと、オレは今でも覚えてた。
「なかったことにしよーぜ」って言われてうなずきはしたけど、忘れることなんてできなかった。
あの時の嵩さんはすごく酔ってて、今よりももっと強引だった。「ダメです」って言っても無視されたし、抵抗しても脱がされた。
オレにも流された部分はあるけど、100%合意だったとは言い難い。
けど、少なくとも今のこれより、トキメキは大きかった。「可愛い」とか「すげーイイ」とか言われて、嬉しかった。
「なかなか濡れねーな、姫。緊張してんの?」
ふん、と笑いながら濡れない穴に指を埋められ、ぐいぐいと拓かれ、慣らされる。
備え付けのラブローションを継ぎ足され、更に粗雑に拓かれる穴。固い指が入り口をたどり、抜き差しされる度に異物感が走る。
痛くはないけど、気持ちよくもない。
好きな人に、何もかもさらけ出した格好してるのに、ドキドキとトキメキで舞い上がったりはしなかった。
埋められてた指がずるっと引き抜かれ、「んっ」とうめく。
そんなオレをにこりともしないで見下ろしながら、嵩さんがYシャツのボタンを外す。
オレとは違う、たくましい上半身に一瞬みとれた。
きっと嵩さんがこのミニワンピ着たって、女と間違われることもないだろう。肩幅も違うし、体の厚みも違う。腕の太さも、腰回りの筋肉も、オレとは違って男らしい。
格好いいなぁと思った。
じわっと視界が潤んで歪む。
ぐいっと目元をこすりそうになったけど、寮で姫様に「ダメ」って言われたの思い出して、ギリギリ思い留まった。
少し身を起こして、後ろファスナーを外すべく腕を回す。
嵩さんには「脱ぐな」って言われたけど、借り物だし、しわになるし、このままじゃ落ち着かない。
けど、ファスナーを下ろすよりも早く、ドンと強く突き倒され、ベッドに仰向けに転がされる。
「脱ぐなっつっただろ、姫」
「ひ、め、って」
言い返す間もなく、再び割られて開かされるヒザ。
小さな金属音を立てながら、嵩さんがベルトを外し、スラックスの前をくつろげる。
赤黒くそそり立つ中心を見せられ、オレは慌てて目を逸らした。
「あ、待っ、て……っ」
とっさに制止したけど、当然聞き入れて貰えない。腰を掴まれ、引き寄せられ、ヒザ裏を抱えられて押し開かれる。
多分、少しのちゅうちょもなかった。
緩んだつぼみに固いモノが触れて、はっ、と息を吐いたと同時に、一気に奥まで貫かれた。
悲鳴は出なかった。息を吐いた直後だったせいかも知れないし、どうなるか分かってたからかも知れない。
代わりに空気を求めて口を開き、音を立てて息を吸う。
緩く奥を突かれ、異物感に喘いだ。
「は、……あ……っ」
こんな時、どうするんだっけ?
圧倒的に経験値が足りなくて、思考が散らばる。
けどその後、奥まで埋まってたモノがいきなり大きく動き出して、考えてる余裕もなくなった。
ズルッと引き抜かれ、ズンッと突かれる。
「ああっ!」
悲鳴を上げると、それを合図にしたみたいに、抜き差しが強く速くなる。
痛い。キツイ。固くて巨きい。
ガンガン奥を突かれる度、ウィッグが引きつれて痛んだ。
やだ、もう外したい。外すと自分で着けられないけど、今はもうどうでもいい。
「あ、あ、や、だ」
衝撃に息が途切れ、声が上ずる。
「ヤダじゃねーだろ」
嵩さんの声に首を振ると、顔の真横でニセモノの茶髪が揺れた。
ウィッグはイヤだ、スカートもイヤ。「姫」って呼ばれるのもイヤだった。
「ん、あ、嵩、さん……」
裏声じゃない自分の声で、目の前の男の名前を呼ぶ。
お店の同僚だってだけの関係だから、源氏名しか知らない。本名も知らない。タカユキっていうのが本名かも知れないけど、もうよく分かんない。
けど、オレだって、自分の名前を教えてないんだから、おあいこだ。
オレの素性を知ってるのは、多分オーナーと、前に弁護士をしてくれた辰夜先生だけ。
それで良かったハズなのに、もっと知りたいって思うのは、惚れたオレのワガママかも知れない。
嵩さんの顔が近付いて、部屋の照明がふいに陰った。
角度が変わったせいかイイトコをえぐられて、「ああーっ」と高い嬌声が上がる。
ふっ、と笑った気配が一瞬、優しかったように感じた。
でも一瞬だったからよく分かんない。ズンズンとソコを狙われて、叫ぶしかできない。
「やっ、ああっ、そこ、やあーっ」
「ヤダって声じゃねーだろ」
笑いを含んだ言葉に、ぶんぶんと首を振る。ウィッグが引きつれて痛かったけど、そんなのももう気にならない。
上ずった善がり声ばっか、口から漏れる。
たまんなくて目を閉じると、攻められる度に星が見えた。
「あああっ」
射精したの分かったけど、分かったからってどうにもならない。視界が白くまたたいて、ガクンと暗闇が訪れる。
開けっ放しだった口から、よだれがつうっと落ちるのを感じた。
声が出せなくなって、腕が動かなくなって、快感が遠ざかる。
けど、それも多分わずかの間のこと、で。
きゅうっと体腔が締まった直後、嵩さんが小さくうめいて、オレの中にぬるい精液を吐き出した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
32 / 33