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終業式③
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「よく映っているだろう?可愛い君の姿が」
優馬は動画を削除しようとするが、保護されていて暗証番号の画面が表示された。
「それを消したところで、PCにバックアップがある」
「こんなのっ…こんなの知りません!」
優馬はスマートフォンを床に落とした。
「覚えていないか?意識がトンでいたかな」
あの時。目隠しをされ菊池に翻弄されていたあの時だ。
どこかでカメラを回されていた…きっと目隠しをされた後から。
「この後も君のイヤラシイ台詞が入っているんだがな…聞くか?」
「やめてくださいっ!」
気づけばその場の主導権は既に菊池に握られていた。
「こんな可愛い声、私だけが知っているんじゃ勿体ないな…」
菊池は間接的に脅してきた。
これをバラまいてもいいんだぞ、と。
「…消してください…!お願いします…!」
「夏休み、特別自習室に来るよな?」
「い、行きます!だから…!」
「嬉しいよ。さぁ、面談は終わりだ。また明日」
菊池は成績表を手渡し、ポンと優馬の肩を叩いた。
優馬は唇を噤み、立ち上がった。
「やっぱり菊池先生のことが…大っ嫌いです」
優馬は逃げるように面談部屋から出ていった。
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