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七海美鶴の言及②
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終業式を終え優馬は帰路についた。
優馬はその日一晩中、七海の言葉を思い出しながら菊池に怒りを感じていた。
俺だけじゃなく他の生徒にまでこんな卑劣なことをしていたなんて…
七海の他に誰が?俺は何人目だ?誰でもよかったのか?
いくつもの疑問が湧いては、それを問い質したところでどうにもならないと溜息をつく。
やっぱり、菊池の言葉は嘘ばかりだ。
「愛している」だなんて、ターゲットの心を弄ぶためにからかっているだけなのだ。
優しくするのも酷くするのも菊池にはただの遊び…
そんなの最初から分かっていたことじゃないか。
菊池の気持ちや目的がどうであったところで、俺の目的のためには菊池の力が必要で、裏切れないように弱みも菊池に掌握されている。
俺は菊池にこのまま遊ばれるしかない。菊池が飽きるまで。
俺は菊池に揺れていた気持ちを全部仕舞い込んでしまえばいい。菊池が俺で遊ぶなら、俺も目的のために菊池を利用するだけだと割り切ってしまえばいい。
悩むことはない。心を閉ざせ。
菊池とは補習と代償の関係を続けていればそれでいい。
一晩中悩んだ結果、その結論に至った。
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