アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
菊池の狂気
-
優馬は、自分の精一杯の非難中傷も嘲笑われ何も言い返す言葉が見つからなかった。
ただ沸々と怒りと憎しみが込み上げて、それは涙となって溢れ出た。
こんな最低な奴に、なにも抗うことができない小さな自分が悔しい。
自分の精一杯の反抗さえ、この涙さえ、菊池を愉しませてしまっていることが腹立たしい。
「さて」
菊池は鞄を持ち、立ち上がった。
「言いたいことはそれだけかな?口の悪い子にはお仕置きが必要だ」
「ひぐっ、…う…この、最低教師…っ!」
優馬は菊池の狂気と絶対的な支配力に怯えるが、臆さず悪態を吐いた。
菊池は横たわる優馬に近づくが、優馬は暴れ、脚で近くの椅子を菊池に向かって蹴り飛ばし、後ずさりして必死に菊池から距離を取ろうとした。
「来るなっ!来るなぁ!!」
菊池は転がる椅子を足で受け止め薙ぎ払い、真っ直ぐに優馬を追い詰める。
優馬は壁まで追い詰められ、恐怖に心臓がバクバクと加速し歯が小刻みに震えガチガチと音を立てる。
「く、くるな…っ!来ないでっ…!!」
精一杯の抵抗も懇願も菊池には敵わない。
今この場で絶対的な主導権を握るのは菊池。
倫理も道徳も菊池の前では役に立たない。
菊池は怯える優馬の姿に恍惚の表情を見せた。
「さぁ神崎、お仕置きだ」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
41 / 123