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七海美鶴の怒り②
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「……」
七海は黙って優馬の隣の席に座った。
優馬のほうに顔を向けないように、頬杖をついて向こうをむいている。
「…七海…」
先に口を開いたのは優馬だった。
優馬の呼びかけに、七海はピクリとも反応しない。
「あの時は…ごめん」
ずっと心につかえていた、あの時のこと。
夏休みの図書室の情事。
「…はぁ?」
優馬のほうに向き直った七海は怒りを露わにして睨みつけた。
「なにが、ごめん?お前が俺の口に射精したこと?」
「っ…」
七海は優馬の胸ぐらを掴んで強引に引っ張った。
「謝るくらいなら別れろよ!!返せよ先生を!!!」
頭突きされるのではないかというくらい顔面を引き寄せられ、ビリビリと響くその声は七海の中で抑え込んでいた感情を爆発させたものだった。
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