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【死神、とは】
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……手足に力が入らない。俺は生きてるのか?
いや、まだ床の灰色が分かる。
生きてる。腹部の痛みも今になってやってくる。
……ったく…。手加減しない奴だな……。
ーー死神。
奴は俺が不良してた時期の最大の相手。
強さが互角で、まともに戦える相手は死神だけだ。
今までも98回戦って、49対49。
そのまま不良やめて転校してきたわけだから、死神ー…奴にとっては最大の戦いになるわけだ。
50とはまた微妙にキリのいい数字であるから、奴はそれに勝つために俺をここまで……。
なんて考えると全く卑怯だ。
んー……どうしたらここから抜け出せるのか。
そして今何日だ?
一応、昨日全てを察した訳だけど、起きたのは結人に騙さ………殴られた日で合ってるのか?
次の食事の時にでも聞いてみようか。
そして暫く暇だ。
姉貴は心配してるかなぁ。会長と副会長は?
隼人さんは…、結人は……。
いや、ないか。結人はない。大体俺を攫ってきたやつだし。
はぁーあ。死神がこっちに来なきゃ、平和だったのになぁ。
それにしても、なんで俺の居場所がわかった?
……たまたま転校した先に死神の手先がいた訳か。
それとも、情報収集でもしてたのか。
どちらにせよ…どう抜け出すか。
向こうもゆっくりと殺していってやるよとかふざけたこと言ってたから時間はないかもなぁ。
なんて考えてながらも眠たくなってきた。
少し寝ようかな。
コンクリートの冷たさと硬さが俺の身体と心を包みこむ。
「……おやすみ」
神様。この声が届いてるなら早くここから出してください。
お布団恋しい。
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