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【頑張ろう、俺】
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それから1週間間たって、この学園に戻ってきた。
久しぶりに校門の前に立って、校舎を見る。
ちょっと動けば、お腹の傷は痛むけど、それもどうでもいいような気がして、校舎に見とれた。
「……こんなに大きかったっけ。」
初めてこの学園にやってきたことを思い出す。
校舎の門をどう突破しようかウロウロしてた時、副会長に会った。初めは態度が冷たかったけど。
生徒会の補佐をするようになって、扱いが柔らかくなった気がする。
会長の突然のお泊まり会にはビビったけど。
よく考えたら、喧嘩してた時より、充実してる気がする。
今日からまた、元通りだ。
充実した生活に戻れる。そう思ったら、不思議とワクワクしてきた。
……でも。
結人どうしよう。
話さなくちゃならないよな。
いくら、かつての喧嘩相手の下でも、学校で、俺に構ってくれた。
ぼっちだからな、俺。
こんな明るく人と接することが出来なかったかもしれないし。
裏切られた、というのは少し、言い過ぎかもしれない……。
それは後程考えておこう。
そうして、校舎に入った。
*
「……確実にやばいな。」
やばい。これはやばい。結人がいない以上、自分で何とかするしかないのか?
……何がやばいって……。
・下駄箱に大量の死ねって紙と、ネズミの骨
・机の上は、傷跡が沢山あって、深々と消えろと書いてある。
・机の中にはまたまたネズミの骨。
・椅子にはたくさんの針が。
……いじめられっ子に昇格いたした。
大体、ネズミの骨とか拾ってんのかよ、すげぇな。まず見つけられないわ。
死ねの言葉だけに紙を大量に使いすぎだろ。勿体ない。勿体ないのはテスト用紙だけで十分だ((
針を均等に置くんじゃない!
几帳面にも程がある。笑えてくるだろ。
全てにおいて、時間とお金を使いすぎだわ。
おかげで靴は変な匂いするから、変えの上靴を使わなきゃならない。
会長が、「用心するに越したことはない。」と上靴を買ってくれた。
無駄遣いだぞ。
はぁああ……。
盛大なため息を御見舞してやりたいわ。
奴らは俺を怒らせるとどうなるのかを知らない。
喧嘩強いんだぞ。
ひ弱なお前らなんかすぐ骨折だ。
と、言いたいところだけど。
半年も喧嘩してないと、すぐ鈍る。それが今回の件で示された。
これからどうするかな……。
会長の親衛隊の子は、いい子が沢山いたから、きっと動いてくれるだろ。……問題は副会長の親衛隊だな。
俺を逆恨みしてるから、これに便乗して来るかもしれない。
そして一番は、有本 勇気だ。
……久しぶりにこの名前を聞くなぁ……。
有本 勇気は、見た目が、そう見た目が可愛いから、親衛隊もほいほいっと出来上がる。
今も沢山いるだろ。
そんで、生徒会の2人も、……うーんと何だったっけな。
まぁいいや。会計と書記にもきっと親衛隊がいる。
彼らのバックにはたくさんの味方がいるから、無闇に動くとしばかれる。気を付けねば。
会長や副会長はきっと、こいつらがやっている事を用心して入るが、実際の動きは知らないだろう。
そんで、味方とか作ると余計にややこしくなるから、なるべく1人で行動するようにしよう。
教室を見てみれば、結人は学校に来ていないみたいだから、結人が来るまで、とりあえず1人で。
あまり動かずに、屋上とかに居場所を作っておかなければ。
……伊藤先生に、精神が不安定、ということで薬はもらってるからきっと大丈夫。
…そんなに不安定ですかね、俺。
とりあえず、今のことを踏まえて、いじめっ子に立ち向か……っちゃダメか。
…んー……、頑張ろうでいっか。うん、頑張ろう!俺!
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