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【既読スルー】
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家にて。
「……だぁあああああああっ!なんで返事寄越さないんだ!」
「ちょっと遥燈うるさいわよー」
「あ、ごめん。」
結人のヤツ、実は俺のことどうでもよかったのか?
黒猫っていう対象でしか見てなかったのかよ……。
LI⚫Eの最近のトーク履歴は俺が結人に送ったものしかない。
『今日学校こないのかー?』
『おはよう、起きてるかー?』
『明日の持ち物に、本追加しとけだって。自習で本読んでもいいらしい。でも、小説だけだけどな。笑』
『ぼっち飯だぞ。
はよ学校こい。ぼっち寂しい。』
『サボりかー?サボりなのかー?返事くださいー。』
『今日もぼっちだよ、俺。
ちゃんと飯食ってるか?あ、後輩に前園 誠っていう子が出来たんだ。今度来た時紹介するよ。』
『あんまり休んでると成績落ちるぞ。』
これ以降、履歴はない。
これは全部俺が送ったもの。
そして結人は既読している。
所謂、既読スルーってやつ。
……流石に送りすぎたか?嫌われたかもなぁ。
結斗にまで嫌われちゃったら、俺、本当にぼっちだな。
結人……。罪があるって思うなら、学校に来てくれよ……。
流石にぼっち飯はまずいから。
* * *
「もぁー……。平和だ。」
「こんにちはー遥燈先輩。
また1人ですか。」
「またとか言わないでよ誠くん……。別に好きで独りってわけじゃないしー。」
「冗談ですよ。」
今は昼休み、屋上にいる。
昼休みの屋上も定位置だなぁ。
そよそよと風が吹いていて、朝の気分の悪さを忘れさせてくれる。
昨日の夜のことも。
やーい、結人のヤツ。許してやらないからな。
この俺をぼっち飯させたことを!
「先輩、口に出てますよ。」
「ま、またやってしまった…。
あ、誠くん。今日テストだったらしいね。大丈夫だった?」
「遥燈先輩よりは頭いい自信があるので大丈夫です。」
「あ、そう。」
突っ込まないし、事実だから黙っておこう。
そういえば俺、結人がいつまで休みとか知らなかったな。会長に聞いてみよっと。
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